健康管理センター概要
各部門の紹介
医療技術部
医療技術部は臨床検査技師と診療放射線技師が所属する部門で、総勢約70名のスタッフで構成されています。
「予防から治療に至る一貫体制」のもと、人間ドック等の各種健康診断から、急性期医療機関として良質な医療の提供を目指し、検査技術の向上に努めるとともに、受診者・患者さまへわかりやすく思いやりをもった対応を心掛けています。
臨床検査担当は約40名で構成されており、健診業務と診療業務をあわせて行っています。常に、高い精度と正確な検査情報の提供に取り組んでいます。
検査の内容は大きく3つに分けられます。隣接したそれぞれの部屋で、以下の各検査を行っています。
検体検査
受診者・患者の皆様の尿・血液等の検体を採取して、化学的・形態学的に分析・検査を行っています。


脂質国際標準化の認証を取得
鹿児島県厚生連(鹿児島厚生連病院・厚生連生活習慣病センター・厚生連健康管理センター)では、診療・健診などの検査項目にある脂質検査4項目(総コレステロール・HDLコレステロール・LDLコレステロール・中性脂肪)の国際標準化認証を取得することができました。
この認証取得により、鹿児島県厚生連の脂質4項目の検査結果が、国際的に保証された、より精度の高い値であるということができます。また、国際共同研究・臨床試験・学会発表等に引用することが出来るというメリットもあります。
日本でこの標準化認証を取得している施設は、国内で24施設、鹿児島県では当施設が初めての取得となります。
(2014年7月1日現在)

生化学検査
自動分析器を用い、血液、尿、その他の体液検体から肝機能、腎機能、膵機能、心機能等の項目を測定しています。
免疫・感染検査
感染症・腫瘍マーカーなどの項目を測定します。
一般(尿・便)検査
尿中の蛋白、糖、潜血の定性・定量検査を行います。尿を遠心分離し、顕微鏡で尿沈渣を観察します。
血液学的検査
血液中の白血球数、赤血球数、血小板数を測定し貧血状態や炎症、血液凝固に関する検査を行っています。
輸血検査
血液型の確認や不規則抗体スクリーニング、交差適合試験を行っています。自己輸血も対応しています。
生理機能検査
直接、患者さんの人体からの情報を分析します。
心電図検査
安静/負荷心電図(マスター2階段)、ホルター心電図などで心機能評価に重要な情報を提供します。

肺機能検査
空気中の酸素を取り込む肺の働き、肺の大きさ、喚気能力、肺拡散能力、気道の異常などを調べます。

血圧脈波検査
簡易的な動脈硬化の検査で、太い動脈のつまりがないか、硬さはどうかがわかります。

病理検査
手術で摘出した臓器や痰・尿・婦人科材料などから標本を作成し、腫瘍の良性・悪性、範囲、転移などの診断を行っています。
また、手術中に、迅速に診断を行う「術中迅速病理」「術中細胞診」も行っています。


画像技術担当は約30名で構成されており、病院で担当している主な関連機器は、MRI装置、X線CT装置、IVR-CT装置、X線TV装置、一般撮影装置、超音波診断装置です。
健康管理センターでは、一般撮影装置、X線TV装置、マンモグラフィ装置、X線CT装置、骨塩量測定装置、超音波診断装置を使い人間ドック等の各種健康診断を行っています。巡回健康診断では、肺がんCT検診、腹部超音波検診と骨粗しょう症検診を行っています。
現在全ての装置がデジタル化され、PACS(医用画像情報システム)によるフィルムレス運用を行っています。
MRI装置

強い磁場と電波を用いて人体の断層像を撮影する装置です。被ばくの心配がなく、特に脳や脊椎、中枢神経系などの診断に力を発揮します。
また、造影剤を使わなくても脳血管の画像を得られるため、脳検査オプションの検査に利用しています。
X線CT装置

X線を用いて人体の断層像を撮影する装置です。MRIに比べ、騒音や閉塞感が少なく短時間で検査できます。空間分解能に優れ、骨疾患や肺疾患に有用です。
また、内蔵脂肪及び皮下脂肪を測定する手段としても用います。
IVR-CT装置

血管造影装置とマルチスライスCTが一体となった装置です。頭部、心臓、肝臓、下肢血管等、全身の検査が可能です。当院では、主に肝癌の診断治療や肺の生検などに使用します。
X線TV装置

X線を用いて消化管の検査を行う装置です。消化管は骨と違ってX線写真には写らないので、粘膜に造影剤を付着させて写し出します。食道、胃、十二指腸、大腸などの形態や機能を調べる検査を行います。
一般撮影装置

X線を用いて人体の内部情報を2次元的に撮影する装置です。最初の診断に用いられる最も使用頻度の高い装置であり、胸部や腹部、骨の撮影などに使用します。CTやMRIなどに比べて撮影時間も短いため、救急時などに全体像をすばやく知る必要がある時にも有用です。
超音波診断装置

高い周波数の音波を用いて身体の中の状態を調べる装置です。被ばくの心配がなく、短時間で効率的に多くの情報を得ることができます。骨と気体のある部分以外の検査が可能です。
マンモグラフィ装置

エネルギーの低いX線を用いて乳房を撮影する装置です。乳がんをはじめとする乳腺の病気を発見するための検査を行います。
健康管理センターではデジタルマンモグラフィを導入しており、撮影は女性技師が担当します。
骨塩量測定装置

DEXA法により微量の2種類のX線を使って前腕部の骨密度を測定する装置です。検査時間は約1分ほどです。骨粗しょう症の予防と治療を目的に行います。
肺がんCT検診車

バスにX線CT装置を搭載した検診車です。
健康管理センターで行う巡回健診の際にCTによる肺がん検診を実施します。