外来案内
呼吸器内科
主な疾病・検査・治療法
主な疾病
肺がん、肺炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息、間質性肺炎、呼吸不全
1.肺がん
肺癌は、日本でも鹿児島県でも癌死のトップとなっています。喫煙者などを中心として肺がんの胸部CT検診が厚生連や県民総合保健センターにて多く施行されるようになり、胸部CT検診異常にて呼吸器外来を受診される患者さんが増えています。
肺癌では手術・化学療法(抗がん剤治療)・放射線治療などが主な治療方法ですが、当院には鹿児島県では数少ない呼吸器外科があり、どのような治療が最適か、治療方法を協議して、より適切な治療ができるように、努めています。
化学療法は、外来化学療法室に専属の看護師がおり、きめ細やかな治療ができる体制となっています。
2.COPD(慢性閉塞性肺疾患)
主に長期の喫煙のために、肺が破壊され、坂道や階段を登るときの息苦しさや咳、痰にて気付かれる病気です。
診断は、症状と肺機能にてなされ、胸部CT所見が参考になることもあります。高齢化に伴い増加傾向で、安定期の禁煙指導や吸入治療・呼吸リハビリ・在宅酸素療法などの治療をガイドラインに沿って行っています。
禁煙外来もあり、積極的な禁煙指導を行っています。
3.気管支喘息
喘息は、吸引ステロイドなど治療薬の進歩で、以前よりコントロールがつきやすくなっている疾患です。
症状や生活の質の改善を目指して、ガイドラインに沿った診療を行っています。
4.肺炎、間質性肺炎、呼吸不全など
それぞれの学会のガイドラインが整備されており、ガイドラインに沿った診断、治療を行っています。
また、当科は、2010年12月から、日本呼吸器学会認定施設となり、呼吸器疾患の臨床研修ができる施設となりました。
5.睡眠時の病気について
睡眠中のいびき・無呼吸
睡眠時無呼吸症候群日中の眠気
過眠症(ナルコレプシー)脚や手の
むずむず感・違和感
むずむず脚症候群睡眠中に叫ぶ・暴れる
レム睡眠行動障害概日リズム障害・不眠症・睡眠不足症候群など
その他
睡眠時無呼吸症候群について
病気について
睡眠時無呼吸症候群の主な症状
いびきをかく
就寝中に呼吸がとまる
何度もトイレに起きる
日中の強い眠気
起床時の頭痛やだるさ
仕事や学業に集中できない
睡眠時無呼吸症候群とは
寝ている間に気道(空気の通り道)が狭くなったり、塞がったりすることで起こります。


睡眠時無呼吸症候群の合併症
昼間の眠気による労働災害や交通事故の可能性が高くなります。
高血圧、心臓病、糖尿病、脳卒中などの病気の合併を引き起こす可能性があります。
診断から治療までの流れ
お電話にてご予約下さい

検査機器の貸し出し


精密入院検査の予約・案内

退院時に結果説明の再診予約

結果に応じて最適な治療を開始

検査について

測定項目:血液中の酸素飽和度、脈拍数
費用(診察費含む:3割負担):1500円程度
*パソコンによる自動解析のため、機器返却当日に結果説明が可能です。

測定項目:呼吸、いびき、血液中の酸素飽和度、脈拍数、体の向き
費用(診察費含む:3割負担):3500円程度
*当センターでは、技師が目視でマニュアル判定を行いますので、結果が出るまでに1週間前後かかります。

測定項目:呼吸、いびき、血液中の酸素飽和度、下肢の動き
睡眠状態(睡眠脳波)、心拍数(心電図)、体の向き
費用(診察費含む:3割負担):29000円程度
呼吸の状態だけでなく、睡眠の深さや脳の覚醒の頻度など睡眠中の体の状態を詳しく調べることができます。
*当院では、技師が目視でマニュアル判定を行いますので、結果が出るまでに1週間~10日ほどかかります。

仕事を休まずに検査可能です
毎日の睡眠時間が短く、生活が不規則な状態では正しい判断ができません。 当院では初診前、2週間以上の睡眠日誌へ記入後、提出をお願いしております。 (可能な限り、ご自宅で睡眠時間をのばし規則正しい生活習慣の継続をお願いします。)治療について

睡眠時無呼吸症候群の治療のために開発された医療機器です。
CPAPは寝る時に鼻マスクをつけ、塞がった気道に空気を送り喉の塞がりを防ぐ治療法です。この療法を適切に行うことで、睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、症状の改善が期待できます。
ただし、対症療法であり、根本的な治療ではありません

*検査を行い一定の基準を満たすと、健康保険が適用され、医療機関から貸し出しを行うことになります。
CPAPの費用は保険診療の場合、全国共通ですが保険負担割合によって、実際の支払いは異なります。


- 1Fにて受付
当院は予約制ですので、事前にご予約をお願いします - CPAP使用データの取り込み、問診、血圧測定、次回予約
- 医師診察
- 説明・指導・消耗品交換対応など
必要に応じて点検・交換・指導等を行います - 会計

下あごを前方に固定して空気の通り道を開くようにする装置を装着し就寝します。口腔内装置の作製は、健康保険の適用になります。
ただし、入れ歯のある方や歯がぐらぐらしている場合はマウスピースの作製ができない場合があります。

気道閉塞の原因がアデノイドや扁桃の肥大であると明らかな場合や他の治療方法では、うまく治療できなかった時などは、耳鼻咽喉科医による手術が必要となることがあります。
また、鼻閉を起こす鼻疾患はCPAPや口腔内装置の治療を妨げるため手術が必要となることがあります。

○減量
肥満を伴う睡眠時無呼吸症候群の患者さんには、減量が有効な治療になることがあります。
食事のカロリーを減らし、運動量を増やすことが大切です。

○横向きに寝る
仰向けで寝ると身体のすべての部分に下向きの重力が加わります。
そのため、舌やのどの筋肉が重力で下がり、気道が狭くなるか完全に塞がってしまいます。そうならないように身体を横向きにして寝るよう工夫してみると症状が良くなることがあります。

○減酒
アルコールは、筋肉をゆるめる作用があるため、気道の閉塞を起こしやすくします。また、寝つきがよくなることもありますが、夜中に目が覚め、浅い睡眠を増やしてしまう作用もあります。

○禁煙
喫煙は血液の中の酸素を低下させ、のどの炎症を起こし、睡眠中の無呼吸に悪影響を与える可能性があります。肺がんや心筋梗塞などの原因にもなることから、この機会に是非禁煙をお勧めします。
過眠症とは
【ナルコレプシー】
十分な睡眠をとっているにも関わらず、日中の眠気が強く、断続的に居眠りを繰り返します。また、眠気だけでなく、夢をよく見ることと、夜間の眠りが浅いこともこの病気の特徴です。
- 日中の強い眠気
- 情動脱力発作(カタプレキシー)
- 入眠時幻覚・睡眠麻痺(金縛り)
- 睡眠時間の確保、規則正しい生活習慣
- 睡眠衛生指導
- 薬物療法
むずむずあし症候群とは

主に夕方から夜間に脚がじっとしていられなくなり虫が這うような、むずむずするような、漠然とした不快感が起こるのが特徴です。
- 外来で症状などの聞き取り、診察
- 血液検査(必要な場合)
- 薬物療法
レム睡眠行動障害とは

睡眠中に、寝言を言ったり、体を動かしてしまう病気です。
夢の内容と一致した行動をとるのが特徴で、大声を出したり、人や物を叩いたりして、ケガをしてしまうこともあります。
- 外来で本人や家族から症状の聞き取り、診察
- 終夜睡眠ポリグラフ検査
- 薬物療法
その他の睡眠障害
不眠
睡眠障害の代表と言える症状で、夜の寝つきが悪く、眠ろうとするとかえって目が冴えたり、途中で目が覚めてしまう、朝早く目が覚めるなどの症状がみられます。

- 睡眠衛生指導
- 日常生活の指導
- 薬物療法
概日リズム睡眠障害
寝ている時と起きている時のパターンが、一般社会の人々が必要で望ましいとされている時間帯とずれてしまうものです。
通常眠るべき時間帯に不眠を、起きているべき時間帯に眠ってしまうことがあります。

- 睡眠衛生指導
- 日常生活の指導
- 薬物療法